連載コラム
『あるマンション販売会社と建築会社との闘いの記録』
(管理組合コンサルタント業をはじめた訳)
第三回
◆管理会社主導で行われる理事会
|
 |
●管理会社主導で行われる理事会。
理事長の部屋で1月24日午後3時頃から第一回の理事会が行われた。議題は駐輪場の抽選方法、余剰自転車の駐輪代の検討、マンションの美化問題など。S氏のマンション理事の心得を聞かされながら、議題の解決法を教授される。お金の絡まない議題についての理事会での議論へのS氏の対応は「議論なんて時間の無駄」といった感じで、勝手に解決策を提案してくる。確かにうなずける部分もあるのだが、早く終わらせたいとの思いが話し振りから読み取れる。早く終わりたいのは私達、理事も同じだから結論を急ぎがちになるのは仕方ない。そこで、駐車場の問題を切り出すとS氏は悪びれる様子もなく、未契約が6台分あることを認め、何故空きがあるのか調査する必要がある旨のことを発言した。
●問題だらけの立体式駐車機。
その後の理事会で明らかになったのだが、マンション購入契約時に同時に行われた駐車場の抽選会では27戸に対し10台しかない全区画が抽選で決まりながら、6台のキャンセルが出てしまったいた。
理由は駐車機の内4台分は軽自動車!しか入れられない。残り6台も最上段の2台分以外は普通車のセダンタイプしか入れられず、契約者の自動車が入れないのだった。その上、周辺の駐車料金相場に比べて、5000円近くも割高であるため、安い駐車場に移ってしまった人もいることがわかった。管理会社として契約者がキャンセルした理由ぐらい当然把握していると思っていたのだが、S氏によると理由は全く分からなかったとのことで、理事会は居住者にアンケートを実施した。その後の理事会でS氏はアンケートの調査を示しながら「駐車場をうめるには入居者の協力が必要だ?」とまるで全責任が入居者にあるような発言をおこなった。
今どき軽自動車や普通乗用車しか入れない駐車機を設置しておきながら、入らないのは居住者のせいだとのたまうS氏の感覚には正直驚いた!。勿論、パンフレットで駐車機の大きさを確認しなかったとのは購入者として迂闊だったと思う。けれども、駐車場の値段設定は販売時に販売会社が勝手に決めている以上、世間相場より高ければ下げることで空きを減らすことはできたはずだ。入居から10ヶ月も設立総会を召集せず、管理組合の収入源である駐車場未契約問題について情報を明らかにしなかった管理会社にも責任の一端はあると考えていたのだが、管理会社の考えは違うのだった。
S氏は「マンションに付属する施設は入居時に管理組合に引き渡した以上、管理運営の責任は管理組合にある。よって未契約の発生や、赤字は管理会社に責任がない」と説明した。そして駐車場契約問題は、「管理会社の背任ともとれる行為の発覚!」、「排水設備の欠陥工事の発見!」、「管理会社の変更へ」と多岐にわたるトラブルの入り口にすぎないことが定期総会以降明らかになっていく。
(以下次号)
|
|
 |
|
|