連載コラム

 『あるマンション販売会社と建築会社との闘いの記録』
   (管理組合コンサルタント業をはじめた訳)

 第八回

  ◆平成11年10月29日
   管理会社より支払い催促の内容証明郵便が送致される。



 ●案の定、督促状が送られてきた。

 11月5日までに委託費用を払わなければ業務を一時中断するとの脅し文句だ。予想はしていたが理事長は動揺した様子だった。理事会でも管理人の引き上げは行うだろうと考えていたのでゴミ出しについては交代でやるか、居住者に収集日当日のみのゴミ出しをお願いするか検討していた。
 
 とりあえず管理人業務を請け負っている清掃会社に電話をしゴミ出しだけ続けるを要請することになった。

 ●管理会社から管理会社への丸なげの事実が明らかに

 清掃会社のMT社に電話をして業務の継続を依頼する。担当者は、M鉄管理からも停止連絡を受けているし、勝手に継続するのはむずかしいと返答してきた。そこで、M鉄不動産の総務E氏に電話をし、管理人業務の継続を要請した。最初は渋っていたがとりあえずは継続するとの確約をとりつけた。

 再度清掃会社に電話をしその件を伝える。M鉄不動産/管理会社の杜撰な配水管工事や管理実態についても事情を話すと、なんと配水管の逆勾配については以前から管理会社に指摘していた(後日、管理日報への記載を確認)とのこと。その他設備上の問題点もいくつか指摘しているとの話しだった。

 さらに驚いたことに、M鉄管理はこの会社に会計業務以外をすべて丸投げしていることも明らかになった。高額の管理報酬を受け取りながら丸投げとは呆れ果てたが、丸投げで年間60万もの手数料をふんだくる会社であることが明らかになり、理事の結束はさらに強固になった。

 ●排水設備の簡易調査で手抜き工事を発見!

 行政の相談窓口で紹介された設備会社に排水設備の調査を依頼。裁判などでの資料などへは使わないことを条件に簡易調査を引き受けてくれた。
 
 調査は排水枡のふたを開けて、配水管の水位を計る簡単な調査だった。現役を引退したという設備会社の元社長は、2段式駐車場から 下水本管に流れる配水管が逆勾配になっていると指摘した。さらに排水系がエレベーター機械室前のくぼ地に集中しているだけでなく、このくぼ地からの排水管も逆勾配になっていると驚くべき事実も指摘された。

 このマンションの排水設備には設備工事の常識では考えられないやり方がなされているとのこと。理事会に報告し、本格的な調査を行う事が確認された。

 ●問題点がようやく整理されてきた。

 不動産系列化の管理会社の管理組合に対する姿勢が明らかになるにつれて管理会社を通じての問題解決が不可能なことが、理事全体の共通認識になってきた。

 このマンションの抱える最大の問題は「マンションの立体式駐車機、配水管設備などの欠陥工事(その後の調査で様々な手抜き工事が明らかになった)」「管理会社、管理委託業務、金額の見直し」の二つであり、この二つは法的にも、手続き的にも別々に対応する必要があることが分かっってきた。

 そこで、立体式駐車機、配水管等については販売会社であるM鉄不動産のE氏に調査と改修を申し入れた。管理業務ついては、管理会社各社から出された見積もり書をもとに個別業務の中身と金額について独自の見積もり調査を始めた。

(以下次号)